突然ですが、世の中の読書好きは本の収納という大問題にどう対処しているのでしょう。
わたしは三連書架を利用して詰め込めるだけ詰め込んでいるのですが、収まりきらない本たちが段ボールに箱詰め、床に山積み(ときどき雪崩)、押入れに直入れと大変なことになっています。
わたしより本をたくさん持っている人なんて大勢いるだろうに、みんな普通に日常生活を送れているのでしょうか。最近真剣に悩み中です。
そんなわけで(つなぎが強引)、5月に読み面白いと思った本ベスト3。
1.太陽の塔(森見登美彦)妄想と自己肯定が大得意な(モテない)京大生を描いたユーモア小説。わたしは2ページに1回は声を出して笑ってしまいました。著者の笑いのセンスがほんといい!妄想と知的&客観的のブレンド具合が冴えている笑いなんですよね。
全編すごく面白いのに、最後の方はしみじみ切なくて、書店で平積みされている人気の理由がわかりました。
しかし京大生の大学生活ってすごく楽しそうだなー。ロケーションもいいしね。
2.コンスエラ―七つの愛の狂気(ダン・ローズ)愛にまつわる短編集。収録されている7編は、どれも美しいけれども、ひどく残酷でグロテスクで痛々しい。いくらでもいいお話、泣ける話にできそうな題材なのに、それを見事なまでに裏切ってくれる展開がすごい。また、いくらでもドラマチックに描けそうなのに淡々とした静かな筆致もすごい。わたしは「ヴィオロンチェロ」のラスト2行が忘れられません。
3.ボトルネック(米澤穂信)これはもう、他人事とは思えなくてとても冷静には読めませんでした。
好きだった同級生が命を落とした崖を、主人公(中学生・男)が弔いのため訪問する。すると、主人公もまたその崖に転落してしまい、流産で生まれてこなかったはずの姉が生きているパラレルワールドにトリップしてしまうというお話なのですが、この快活で想像力と行動力がある(主人公とは真逆の性格の)姉が生きている世界というのが、主人公にとって辛すぎる現実を突きつけることになるのです。
自分が傷つくことには人一倍敏感なくせに、他人の気持ちを思いやることができない(いわゆる中二病)。そういう主人公の性格に類似点がある人ならば、読後ひどい自己嫌悪に陥るに違いない、後味の悪い作品です。
【そのほかの5月に読んだ本】
これは・・・読み終えて一番に思ったのが「どうやって映画化したんだろう」ということでした。
収録されている「センスなし」がとっても良かった!デティールがすごくリアルでいちいちツボでした。
苦手なファンタジーを読んでみようキャンペーン。なかなか面白いではありませんか。食わず嫌いはやはり良くないね。
劇中劇と、その中の劇中劇と・・・とたいそう複雑な構造のミステリ。わたしはたぶん、全部は理解できていない気がする(アホ)。相変わらず最後はグダグダだけれど、最近読んだ恩田作品ではいちばん面白かった。
手練の短編集。どれも巧いけれども、表題作はあまり好きじゃないなー。ラストのグランマのボーイフレンドの言葉はどうよ。あれを台詞として書いてしまうのは野暮ではないのですかね。
本好きならみんな気になる他人の本棚。作家等15名のそれが拝めます。性格出るよね本棚って。いちばん面白かったのは大森望。つまんねーなこいつと思ったのは喜国雅彦。しかし画像が荒いのはわざと?並んでる本のタイトルをじっくり見たいのですが・・・。
今月第2位の「コンスエラ」の作者の長編(中編?)。やはり「コンスエラ」を彷彿させる第二部の挿話がいい。
悪意について描いた短編集。ファンシーなタイトルと表紙で敬遠していましたが、ダークで意地悪な(私好みの)物語でした。